Q.顎変形症(がくへんけいしょう)とは?
2017/04/10
顎変形症とは何なのか?
顎変形症とは上あご(上顎骨)または下あご(下顎骨)あるいはその両方の大きさや形、位置などの異常によって、顔面の変形と、かみ合わせの異常を起こしている状態をいいます。
この際、手術を併用した矯正治療(外科的矯正治療)が必要とされるような著しい骨格性の異常を認めた場合に”顎変形症”と診断されます。
いわゆる「受け口」や「出っ歯」な状態の人はこれにあたります。前後のズレだけでなく、左右にもずれるケースがありますので、顔が歪んでいる人は間違いなく顎変形症に該当する人です。病気として認定されているので、保険適用で治療が可能です。
ただし、保険適用の場合、歯列矯正だけでなく、骨切りの外科手術も併用することが条件となります。
歯列矯正だけの場合、審美目的とみなされて治療ではない。という判断になるようです。「手術あり」でも「手術なし」でもどちらでも治療可能なボーダーラインの人に限っては、歯列矯正のみでも保険適用になるケースがあるみたいです。
目的は同じなのでおかしな話ですが、現状のルールだとそのようになります。
顎変形症の原因は?
医学的に正確な原因は把握できていませんが、大きく分けると下記の二つになります。
・遺伝によるもの(先天的)
・生活習慣によるもの(後天的)
具体的に掘り下げていくと下記のようなことが原因です。
遺伝によるもの(先天的)
文字通りの遺伝です。親の骨格や歯の形や大きさまで遺伝するケースがありますので、親が受け口の骨格を持っている場合、子供も受け口になる可能性があります。ただし、優性遺伝と劣性遺伝の関係上、100%受け継ぐわけではありません。
別記事でも書いてますが、ハプスブルク家が代々受け口の家系であったことが有名です。
ハプスブルク家と顎と受け口
生活習慣によるもの(後天的)
日常的な癖によって、徐々に骨の形が変形していってしまうことが考えられます。
下記のような癖のある方は顎変形症になっている可能性が高いです。
・口呼吸が普通
・頬杖をつく
・うつ伏せで寝る
・舌の位置が常に下顎側にある
私の場合は鼻炎などによる鼻づまりで口呼吸になったことから、徐々に骨がズレ始め、姿勢の悪さなども影響し、起こった発育異常だと考えています。
オフ会で会った方に話を聞いてみても、この後天的なケースが意外と多いです。
「親は受け口じゃないのに・・・」とか「頬杖をよくつく」とか「うつ伏せで寝る癖がある」とかと言ったケースです。
顎がコンプレックスだからといって、四六時中、アゴを触っていたり、押し付けたりするのは逆効果なので止めましょう。
圧迫したりすることで余計に変形する原因となります。
まとめ
一般の方は、「美容整形」と思う人も多いですが、根本的に異なるのは、あくまでも「噛み合わせを治す為の治療」ということです。
噛み合わせを正常化させる為に外科手術を併用し、その結果、審美的な外面も変化する。ということになります。つまり、外面の変化は、副作用であって目的ではないです。
と言いつつも、本音としては、噛み合わせ半分、外見も半分と言ったところでしょうか。
美容整形を受けることに抵抗がある方は、ぜひ顎変形症の治療を受けることをおススメします。
医学の進歩は目まぐるしいものがあり、最近では様々な治療法、矯正法があります。
治療法などは病院や医師によって異なりますので、自分に合った病院を選ぶようにしてくださいね^^